2005-01-01から1年間の記事一覧

三信ビル保存プロジェクトの展開に期待する

三信ビル保存プロジェクトというネットを起点とした活動が展開されているが、上手く行けば現実の都市に大きな影響をあたえる可能性を秘めている。そう思えるので注目したい。ことの発端は、東京、日比谷の近代建築の保存運動だ。三信ビルの解体建替計画が所…

高松塚古墳を壊す経緯に疑問点を見つける

文化庁の恒久保存対策検討会(座長=渡辺明義・前東京文化財研究所長)が先月、6月27日に「石室解体案」による特別史跡、高松塚古墳(奈良県明日香村)の国宝、壁画の修復保存策の採用を決定したと報道された。その是非は問いたいが、文化庁や専門家の先生…

ヨーロッパ文明の源にかかわる建造物が発掘される

興味深いニュースがあったので、アップしておく。U.K. の The Independent 紙、2005年6月11日付けの記事によると、 考古学調査によって、紀元前4800年から4600年の間に建造された150以上の神殿が、ドイツやオーストリア、スロヴァキアの野原や都市の下に確認…

最近のネットには色んな情報があるが、独自にデータ蓄積をしなければ

もうネットで遊び始めて長くなってきたが、近頃はサイトをやっていると云うよりは、ブログに投稿することが主体の、愚だ愚だとした文章を流すばかりになっている。もう10年程前、初めて自分のサイトをつくろうとした時は、どんな分野をどんなシステムで情報…

談合が何故起こるかを根本的に考える

国が発注する鋼鉄製橋梁工事の長年に亘る談合が公正取引委員会の告発を受け、東京高等検察庁が捜査を進めている。何がどうなっているのやら。いや、小説や漫画のネタに散々使われてきたものが、どうして今問題になっているのやら。そして、何故また鋼鉄製橋…

大學の講義情報がウェブサイトで公開と謳われるも内容が薄い

日本OCW連絡会なるものが大阪大学、京都大学、慶応義塾大学、東京工業大学、東京大学、早稲田大学によって組織され、MITとの連携を強化して成果を公開していく予定だという。(参考)ちょいと興味が湧いたので、東京大学や早稲田大学の建築分野を確認したら…

建築保存運動のために その一

建築の保存を人に訴えると、すぐに出てくるのが「何故、残さなければいけないのか」という質問だ。この質問が出てきた場合、質問者の態度は既に決まったようなものだ。どんなに丁寧に、壊されようとしている建物の意義を説明しようとも、歴史的価値を誠意を…

歴史物語に挑む意義

近年、歴史系の学界では「危ない話」を語るものは忌み嫌われる。学術的に正しい範囲があって、それを踏み越える行為や、限界の甘い認識がタブー視される。では「正しい範囲」とはどんなものかと云うと、科学的ないし合理的に立証された領域だろうか。つまり…

絵だけを保存する愚を嘆く

どうやら文化庁にとっては、高松塚の壁画は重要だが、石室はそれほど大切でもないようだ。報道を見る限り、古墳そのものには執着していない。壁画を残しましょうね、とやっていれば、テレビはその話を流してくれるし、飛鳥美人のかつての姿は映りがいいしで…